以前、アフィリエイトのコンサルを申し込んで下さった男性(以下Eさん)がいたのですが、コンサルするにしても基本的に僕は戦略を練る段階で1度お逢いしています。
メールのやり取りなどの文字だけのやり取りではやっぱり本質的にな部分が分かりませんし、そもそも僕たちは機械じゃなくて人間ですから膝をつつき合わせて話をしなければ、その人の持っている能力や得意不得意が分からないわけです。
ですのでお逢いした段階でお互いに意見などを交換するのですね。
その人の性格や得意不得意を見極めたうえで、今後の戦略を立てるわけです。
ところが先日、契約もすべて完了して、コンサル料金もお支払頂いた後にEさんと1度お逢いした時があったんですね。
そこで話を煮詰めていくわけですが、Eさんの考え方と僕の考え方に温度差がありました。
その温度差というのが、目指す所が感謝されるビジネスか、そうでないか。
ただそれだけでした。
Eさんの考えではこの先お客さんに恨まれたり、いつかトラブルになりそうなビジョンを描いていたようでした。
そこで提案したんですね。
リピーター構築こそが利益が先細りしない唯一の方法です、と。
そのためには、お客さんに本当に良い商品やサービスを、絶対に提供しなくてはいけないともお伝えしました。
でもEさんは考えを頑なに変えずに、とにかく商品を売りまくれば自分が金持ちになれると、しきりに言っていました。
つまりは誰かの役に立つ商品やサービスを提供することでなくて、利益を上げるためだけのビジネスモデルを構築しようとしていたんです。
確かに、利益中心にビジネスを組み立てることで、瞬発的な売上は上がると思います。
何度もお伝えしていますが鉄板のセールスシナリオや消費者心理は100年以上前に解明されていますし、その通りに売り込めば商品は売れるからです。
ただ、これから死ぬまでずっと利益を上げ続けて、国や会社に頼らず自由に生きていくためには利益中心のビジネスモデルでは限界があるのです。
ですので個人が自由で居続けるためにはやはりファンの構築が肝になります。
『あなたから買いたい』
『あなたが紹介していたから買いました』
このようにセールスをかけなくとも勝手に商品が売れていく仕組みを作り上げることこそが、個人が本当に自由に生きていける唯一の道だと思うのです。
ここで注意しておきたいことがあります。
それが今日のタイトルにもあるように、お客様は神様という考えかたは間違いだということです。
ちなみに昔の演歌歌手がお客様は神様だとテレビで発言して、お客様は神様という価値観は一気に世の中に拡大したそうですね。
というわけで今回はお客様は神様という、時代錯誤の考え方についてお話させて頂きたいと思います。
先ほどお話したEさんは僕のコンサルに申し込んでくださいましたから、僕のお客さんという事になりますね。
そして契約も済んでコンサル料金もお支払い頂いた後に、方向性の違いで代金をお返ししてこちらから契約をお断りしたと記述しました。
今回の場合は代金も支払い済みという事なので普通なら売上になるわけですから、お客さんとの方向性は違ってもこちらがそれを見ないふりをすれば目先のお金は手に入るはずです。
お客さんの要望をくまなく聞いてそれに応じることで利益に繋がるわけです。
ただお客さんの要望を120%聞いていたら次第に苦しくなります。
お客さんの要求にすべて答えていると、本来なら満足いただけるはずのサービスでさえも疎かになってしまうのですね。
例えば飲食店なんかが分かり安いと思います。
少し前まで焼肉屋を経営していた友人がいるのですが、彼は一見(初来店)のお客さんや、常連さんが店に来て下さった時に頼まれてもいないのにサービスとして必ずサーロインステーキを1枚提供していました。
(週3で通っていたので僕も何度も頂きました)
A5ランクの肉でしたから、1枚5000円はするようなお肉です。
彼からすると自分の店を気に行って下さるお客さんや、いつもお世話になっているお客さんに対して感謝の意を込めたサービスだったのだと思います。
しかし週末の忙しい時なんかは、厨房が戦場と化しますからいつものサーロインステーキのサービスが提供できない日もあったんです。
「いつも無料でもらえる物が今日は貰えない」
お客さんからするとせっかく店に来たのに何だか損した気分になるわけです。
よかれと思って感謝の意をこめたサービスを提供できる日とできない日にムラがあることで、『今日はサービスしてくれないんだ…。』とお客さんに損失の感情を与えてしまうわけです。
この例を見てもらうと分かるように、お客さんというのは基本的にわがままです。
自分だけ特別扱いしてほしいと考えています。
もちろん僕もそうです。
お客として何か商品やサービスを買う際には少しでも得をしたいと考えますし、お得であればなおテンションは上がります。
教材を買う際にしても、どうせ誰から買っても同じなのだから特典が大量についた物が欲しいと考えた事がもしかするとあったかもしれません。
その心理ですね。
ただ先ほどの焼肉屋さんの彼のようなサービスを1度でもやってしまうと、次から必ず同じかそれ以上のレベルのサービスを行わなければお客さんに満足いただけなくなります。
そしてあろう事が、お客さんはサービスしてもらうのが当たり前だと考えるようになるのです。
実はこうして自分の首を自分でしめている企業や個人は意外にも多いものです。
僕は決してお客さんをバカにするとか、そのようなことをお話しているわけではありません。
ただやるべきサービスとやるべきでないサービスを見極めて、ここぞという時に提供できるかでそれが利益に繋がるサービスとなるか、反対に損失の感情を生んでしまうかに分かれてしまうという事をお伝えした次第です。
冒頭でもお話したEさんとの契約をこちら側からお断りしたのは、やはり方向性の違いが1番の理由でした。
もし僕が焼肉屋の彼のように、何もかもをEさんに合わせたとしたならおそらくそのさき、お互いに利益にならなかったと思います。
信念というと何だか高尚な気がしますが、自分の仕事に対するポリシーを曲げてまで仕事を取る必要はないはずですし、時には仕事を断る勇気も必要な場面もあるという事ですね。
それがビジネスなら、なおさらです。
PS.
今回は【お客様は神様】←間違いというタイトルで進めてきました。
もちろんお客さんがいなければ商売など成り立たないわけですから、お客さんを大切にするのは基本中の基本です。
その意味では、お客さんは神様という考えも一理はあるのかもしれませんね。
ただお客さんに店や販売側を選ぶ権利があるのならば、こちら側にもお客さんを選ぶ権利があります。
お客さんとの関係性については、120%の商品やサービスを提供するのはもちろんですが、
目先の利益やお客さんを失う恐怖にかられて執拗に尽し過ぎないように注意する事で、これからもお互いが良好な関係を継続できる1つの方法ではないかと思います。
お金さえ儲かればお客さんの事などどうでもいいと考える人は特にネット上では多いような気がしますが、そのような商売は短期で廃れていくのは明らかです。
僕たちはあくまでもお客さんと良好な関係を継続できるビジネスを行っていきたいですね。
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