ゲームセンター経営で成功した駄菓子屋のオヤジ

 

小学生の頃、近所の小さな駄菓子屋によく通っていました。

 

 

たいして目新しくもなく店に覇気もなく、ただなんとなくやってるようなその辺にある普通の駄菓子屋です。

 

 

しかしある日から、その駄菓子屋の片隅に、1台のゲーム機が置かれるようになりました。

 

 

当時は格闘ゲーム全盛期で、スト2や餓狼伝説やキングオブファイターズが大流行した時代です。
(ゲームが分からないならすみません)

 

 

100円玉1枚で2ゲームプレイできるわけですが、大勢の小学生がわれ先にと群がりました。

 

 

1台のゲーム機を10人や20人の子供たちが取り囲むものですから、自分の順番が回ってくるまでに、1時間待ちは当たり前でした。

 

 

特に休日になると子供たちが続々と集まり、せまい店に置かれた1台のゲーム機に、少年たちが一斉に群がるのです。

 

 

なかには、親の財布から抜き取った1万円で、朝から夕方までゲーム機を独占する強者も。

 

 

愛想の悪いおばちゃんと、遊び人風な店主のオヤジ。

 

 

夫婦で切り盛りするその何の変哲もない駄菓子屋は、ゲーム機を1台置いたことで、大勢の子供たちで連日大盛況となりました。

 

 

その結果、店は徐々に潤っていったのです。

 

 

店の飾り付けはちょっぴり豪華になり、ミニ四駆大会やゲーム大会など、これまた何をやっても大当たりするようになりました。

 

 

そもそもせまい店なのに、やがて2台や3台とゲーム機が増えていくわけですが、それでも子供たちは集まり続けました。

 

 

そんなある日、ゲームの順番が回ってこない事に激怒したリーダー格の男児が、いよいよ店主のオヤジに現状を直談判する事になったのです。

 

 

「順番が全然回ってこない!もっとみんながプレイできるようにしてほしい。このままだとみんなを他の店に連れていくぞ」

 

 

この男児のひと言は、オヤジにこのような確信をもたらすことになるのでした。

 

 

「お客はすでにたくさんついてる。でっかいゲームセンターを作ろう。そうすれば今よりもっと利益が増えるぞ!」

 

 

お金儲けに味をしめたオヤジは、10円や20円のおかしをチマチマと売るよりも、ゲームでどかんと売上げた方が楽だと気付いたのです。

 

 

それにゲーム機は自動販売機と同じで、そこにただ置いておけば勝手に誰かがやってきて、財布を広げてお金を投げ込み満足する。

 

 

その自動収入発生装置を大量に設置するゲームセンターを作り、バイトを1人雇えば、自分が現場に出なくとも自動でお金が入ってくる。

 

 

早速オヤジはターゲットを小学生の男の子に絞り込み、常連客の少年軍団を手なづけ、学校や塾で口コミするよう要求しました。

 

 

「オヤジがでっかいゲームセンターを作るらしい!オープンしたら一緒に行こう!」

 

 

口コミは瞬く間に、学校中に拡散されました。

 

 

オヤジは長年切り盛りした店をたたみ、店舗拡大とともに駄菓子屋からゲームセンター経営に商売替えするという、大勝負に出ることにしたのです。

 

 

そしてとうとう、その日がやってきました。

 

 

まるで新装開店のピカピカのパチンコ屋のような、立派なゲームセンターが誕生したのでした。

 

 

オヤジの思惑通り、店は毎日朝から晩までお客さんでいっぱいになりました。

 

 

店の外に自転車や原付がズラリと並び、店の周りはとにかく人でごった返すので、通りかかりの人たちも吸い寄せられるようにオヤジの店に入り浸るようになりました。

 

 

小学生や中学生や高校生、ヒマな大学生や持て余した主婦に社会人まで、客層はどんどん拡大し続けました。

 

 

しかしその大ブームも実は一時的なもので、格闘ゲーム全盛期が過ぎると同時に、オヤジの店は客足が徐々に減り始めました。

 

 

ポツリ、ポツリと客足はまばらになり、それまで常連だった小学生軍団は中学生になり、試験や部活でゲームどころではなくなったのです。

 

 

店を開けても経費が膨らみ赤字になるせいか、店は休みがちになりました。

 

 

それでも高額な家賃に光熱費、それにバイトの人件費に新作ゲームの導入費にメンテナンス費用、それらの経費は毎日容赦なく発生し続けます。

 

 

これが、店舗型ビジネスの怖いところです。

 

 

客足が途絶えて売上がまったく無くても、固定費や変動費を支払い続けなければならない現実。

 

 

お客さんをジッと待ち続けなければならないビジネスモデル。

 

 

確かに、積極的に宣伝して攻める経営に乗り出すのも1つの手段なのですが、所詮はブームやトレンドに売上が左右されるビジネスモデルとは、いくら広告を打とうがブームが過ぎればお客さんは離れていくのです。

 

 

例えば、一発屋で売れて毎日テレビに出ていたタレントが徐々にテレビに出なくなるのは、人気が一時的なブームに過ぎないからなのかもしれません。

 

 

ブームと共に成功し、
ブームと共に時代から姿を消す。

 

 

強欲でしたが、人柄の良いオヤジでしたから、気の毒でした。

 

 

あのまま、小さな店で老舗の駄菓子屋としてブランディングする方が良かったのか、はたまたビジネスを急拡大したのが凶と出たのか。

 

 

いずれにしても、店舗を抱える商売というのは、バクチと運の要素を含んでいます。

 

 

つまり自分の力ではどうにもならない問題が、店舗型ビジネスにはたくさんあるということですね。

 

 

資金面でも気軽に始められないし、辞めるにもお金がかかるから、気軽に辞めることもできない。

 

 

でも自分が現場にいなくてもお金が回るシステムを作るには、多店舗展開しなければならない。

 

 

一国一城の主になり、精神的にも経済的にも成功するはずだったのに、自分が身を粉にして働かなければ生活できないこのジレンマ。

 

 

この理想と現実のギャップが、個人経営者には苦しいところです。

 

 

これからは、見栄や世間体という感情を頼りに店舗型ビジネスに参入するのでなく、集客→販売→利益の導線がしっかりと整ったモデルと、斬新な戦略が重要になりそうです。

 

 

その意味では、良い商品を扱っていれば勝手に口コミが広がって、お客さんが続々やって来るという時代ではないのかもしれません。

 

 

それに最近ではモノを買うにしても、店舗から買う人は少なくなっているようですね。

 

 

例えば60型テレビを検討してるなら、電気屋で実際に60型テレビを見に行って、購入は価格の安いアマゾンでというような場合が多くなりました。

 

 

これからの時代はますます、店舗型ビジネスが厳しい時代になるのかもしれません。

 

 

このさき起業するにしてもサラリーマンでいるにしても、生活費程度は勝手に収入が入ってくる仕組みを1つくらいは持っておく方が安全安心ですし、何より気持ちに余裕が生まれるはずです。

 

 

月に100万円以上とは言いませんが、月に30万円程度の自動収入があれば、それなりに豊かな暮らしはおくれるはずです。

 

 

やはり収入の柱が会社からの給料1本だけだと、病気やケガやリストラの際に、その日から身動きがとれなくなります。

 

 

もし、この先ずっと同じ給料の範囲内で暮らさなければならないなら、収入と人生を会社に丸ごと依存しない生き方を探し始めるのもいいと思います。

 

 

ネットがある現代なら、過去や学歴など関係なく、誰でもお金をかけずに起業できる時代ですものね。

 

 

成功するまであきらめなければいつか成功するのが、インターネットビジネスの強みです。

 

 

可能性に溢れていますね。

 

 

PS.

 

 

 

たまには子供に戻って、子供と思い切り遊ぶのもいいものです。

 

 

沖縄中部にある、巨大なすべり台。
なかなかスリルのあるローラーコースターです。

 

 

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