18才で両親の会社が倒産。
父は酒に溺れ母親は家をでて勤め人になり、姉は5年間消息不明。
当時は家にこもり月に100冊ほどの本を読みあさるような、まるで修行僧のような生活でした。
自己改革といえばカッコがつきますが、実際は同年代から大幅な遅れをとってしまった知識や学を埋めようとしていたのです。
というのも中学2年生で社会からドロップアウトしてしまったので、立派な学歴というモノを持ちあわせておらず当時は無職の18才。
ほかにやることといえば親宛てにかかってくる借金取りの催促の電話をうけるくらい。
借金取りの催促電話やFAXが鳴りやまない毎日は精神的にこたえます。
電話担当である僕があまりにも父親の居留守を使うため、自宅に押しかけてきた借金取りに胸ぐらをつかまれ怒鳴り散らされることや、電話越しに罵声や怒号を浴びせられるなど日常茶飯事でした。
しかし世の中を知らない10代の少年には反論する知識も学もなく、ただ耐えるしか方法が見当たらなかったのが壊れそうなほど悔しかったです。
それでも40代半ばのイカツイおじさん連中に怒鳴り散らされる毎日を過ごしていると、次第にその日常には慣れてくるものです。
イカついおじさん連中にも堂々たるふる舞いで対応ができるようになっていました。
父親は夜になると安い焼酎を水のごとく大量に口のなかに流しこみ現実を逃避する毎日。
さらに生活するお金がないので自宅にある金目のモノのほとんどをリサイクルショップに売りとばしなんとかしのぐ夕飯。
真冬に電気やガスは止められ、風呂場で事態の深刻さを全身に浴びながら仏壇用のロウソクで過ごした夜は今でも昨日のことのように記憶が蘇ります。
やがて父親の夢だった念願の新築のマイホームは、わずか4年で法的に差し押さえをうける事になりました。